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第165話 心機一転

小児科医のつぶやき|第165話 心機一転

 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。皆さんにとって昨年はどんな1年だったでしょうか。相変わらずどこもかしこも「コロナ1色」だったように思いますが、昨年終わり頃から少しずつ変わってきたようにも感じます。そろそろ以前のような生活が戻ってきて欲しいと誰もが願っていると思いますが、新種のウイルスも出現してきて果たしてこれからどうなるんでしょうか。まだまだ先は長いのかもしれません。  


 一方小児科についてはどうかというと、多くの小児科医の先生が言われているように、今後は昔のような外来風景が戻ることはないだろうと思います。それは、皆さんが感染対策をきちんとやりさえすれば、病気を予防することはそう難しいことではないというのを学ばれたからです。それと同時に子どもの病気は、少し待てば良くなることも多いんだというのを経験されたことも影響していると思います。ご存知のように、以前の救急病院は本当にどこも野戦病院じゃないかというほど、多くの子どもさんでごった返していました。ところが、最近の救急外来は子どもの姿もちらほらで、以前のように数時間待ちということは無くなりました。しかし、これが本来のあるべき姿なのかもしれません。    


 では、これからの小児医療はどこへ行くのか、今や転換期に差し掛かっていると思います。ワクチン普及のおかげもあり、重症感染症と戦う時代は過ぎ去ってしまいました。当然、薬をいっぱい出して治療するというスタイルも過去のものとなりました。でも、我々小児科医にはまだまだやること、やらねばならないことはたくさんあるはずです。アレルギー疾患のお子さんは確実に増加していますし、こころの問題を抱えるお子さんも驚くほどいらっしゃいます。これからは以前だと時間がなかったために対応できなかった、このようなお子さんにもきちんと向き合っていくのが小児科医の役目なのかもしれません。  


 昨年末に、当院近くの小児科の先生が閉院されました。突然のことでびっくりしましたが、当院もいずれはその時がやってきます。まだまだ先だとは思っていましたが、当院も開院してやがて20年になろうとしています。そう遠い先ではないかもしれません。小さい頃診察していたお子さんが母親となってお子さんを連れて受診されるケースも増えてきました。時代の流れを感じます。それから昨年報道があったように、台湾の半導体メーカーがこの町に進出することが決定しました。かなりの雇用が生まれるようで、これからまたお子さんの数も増えることが予想されます。当院を受診されるお子さんも少なからず増えてくると思いますので、まだまだこれから気を引き締めていかなければと思っています。    


 ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、年末に長年勤務してくれた看護師さんが別の職場で働くことになり残念ながら退職されました。なかなか補充もままならない状況ですので、しばらくは5人の看護師さんとやりくりしていこうと思います。幸い、みなさん経験が豊富な方ばかりですので個人的には安心しています。その他には大きく変わるところはありませんが、この先どのようなことが起きるか、全く予想がつきません。ただ、どのような事態になってもきちんと対応できるように備えておく必要があります。これからは心機一転、初心に戻り今年1年頑張っていきたいと思っております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。  



【令和4年1月】
よしもと小児科 吉本寿美

<第166話 失敗から学ぶ 164話 今年を振り返って>

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