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第17話 なんかおかしいぞ?

小児科医のつぶやき|第17話 なんかおかしいぞ?

遂にと言うか、新型インフルエンザが流行し始めましたね。学校が始まって、これから流行が本格的になってくるのではないかと予想されます。以前から、8月に沖縄ではインフルエンザが流行するのは知られていましたが、この時期にこれだけインフルエンザが話題になるのは初めての事ではないでしょうか。こんなに暑いのにという感じですね。


そういえば、最近の天気も昔と比べるとなんかおかしいぞと思います。以前はここまで暑くはなかったのではないでしょうか。エアコンも不要な程、日陰は涼しかったと記憶しています。夕立も、ここまで激しく降る事はなかったように思います。温暖化の影響か、徐々に気候にも変化が現れているのでしょうか。しかし、今年の夏はあまり暑くはなかったようです。これがインフルエンザの流行を拡大したのではないかとも言われていますが。


本来は夏になれば、小児科はがらんとしています。病気も少なくなって、僕ら小児科医にとってはありがたい季節なのですが、今年はそうでもなかったように感じました。手足口病やヘルパンギーナといった、例年流行する夏かぜは今年も流行しましたが、その他に咳が長引いたり、喘息が悪化したりというようなお子さんが例年になく多かった印象があります。予防接種についても、Hibワクチン接種が始まり、3歳からの日本脳炎のワクチン接種に同意書が不要になったことなどの影響もあるのか、昨年より増えているように感じました。


新しい薬の開発が進んで病気の治療が進歩する一方で、今までの薬に抵抗するような病気もどんどん出てきます。例えば、とびひの治療も以前ならば効果のあった塗り薬に耐性が出てきています。夏に多いマイコプラズマ感染症でも抗生剤が効かない症例も多くなってきたという報告もあります。幸い、新型インフルエンザには今のところタミフルやリレンザの効果はあるようです。しかし、いつか効かなくなる事態も予想されますので、薬は適切に使用する必要があるようです。


これから寒くなってくると、ますますインフルエンザを始めとした病気の流行が懸念されます。しかも、今年は新型インフルエンザの問題もありどうなっていくのか先がみえません。新型インフルエンザのワクチン接種にしてもどうなってしまうのか、ちょっと気がかりですね。ちょっとずついろんな事が変化してきていて、何か変だぞと感じているのは僕だけではないはずです。新型インフルエンザについては、あまり報道に左右されるのではなく、冷静な判断や行動をお願いします。いや~、しかし今年の冬はどうなるのか今から戦々恐々です。


ついでに、ダイエット続報ですがここにきて足踏み状態です。途中まではうまくいっていたのにな~。これも、なんかおかしいぞといったところです。


【2009年9月】
よしもと小児科 吉本寿美

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