菊陽町のよしもと小児科です

お問い合わせ・ご相談はお気軽にどうぞ
Tel.096-233-2520
トップページ >  第48話 分岐点

第48話 分岐点

小児科医のつぶやき|第48話 分岐点

4月は出会いと別れの月です。既にいろいろな会社や組織で人事異動が発表されています。僕ら医者の世界も同様で、開業医は別として勤務医はこの時期に別の病院に移動することが多くなります。勤務医の場合、そのまま勤務医として勤務し続けるのか、研究のため大学院に行くのか、臨床を極めるため違う場所で研鑽を積むのかなど、今後の人生の分岐点になるわけです。僕は40歳を目前にして開業という道を選択しましたので、そこが分岐点になりました。今思えば、選択としては間違ってはいなかったのではと思います。


多くの学生の方も、この4月から新しい生活を始める方がいらっしゃるのではないでしょうか。残念ながらそこは希望したところではないという方もいるのではと思います。そこで、前向きに考えるかどうかで今後の人生も変わってきます。長い人生でみると、何がいいのか悪いのかはわかりません。かえって希望のところに行かなかったほうがいい場合もあるかもしれません。僕自身も浪人した事で、その後の人生が大きく変化しました。今考えると、失敗してよかったと思います。我が家でも次女が高校1年に進学しますが、残念ながらガンガン部活をやるような高校ではないので、今までのように楽しく厳しくバスケットをすることは出来ません。同級生ではバスケットで進学した友人もいて、羨ましがっていましたが新しい環境で頑張って欲しいですね。


かかりつけのお子さんの中にも転勤しますと引っ越された方もこの時期多くなります。保護者同様、子供達にとってもこの時期は分岐点です。病気になった時にどんな小児科の先生に出会うかというのも不安になるところではあります。どこにも優しい小児科の先生がいらっしゃると思いますので、いい出会いがあればいいですね。県内であればこの先生はいいですよと紹介出来ますが、さすがに県外はちょっとわかりません。今はネット社会ですので、いろいろ検索も出来るようですので探してみるのでひとつの方法ですよね。


また、よその地域からこちらへ転入して来られる方もいらっしゃると思います。HPを頼りに当院を受診されるかたもいらっしゃると思います。ここでは薬をあまり出さないので、最初は受け入れにくい小児科であるかもしれません。ですが、薬なくして結構みんな元気になっていくので、熱が出ても薬はいらないというのがわかってもらえるのではと思います。どの病院に行くのかという分岐点がここでもありますね。


人生にはいろんな分岐点がありますが、どっちに進むかでその後が大きく変わっていくというのは面白くもあり、不安でもあります。僕自身にもこれからもいくつかの分岐点が待っていると思いますが、楽しみながら分岐点を進んでいきたいと思っています。あまり冒険の出来ない年齢になってしまいましたが…。




【2012年4月】
よしもと小児科 吉本寿美

< 第49話 これからのこと第47話 継続は力なり >

ページトップへ戻る
Copyright (C) 2012 yoshimoto Pediatrist Clinic, All Right Reserved.