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第9話 さてさて今年は

小児科医のつぶやき|第9話 さてさて今年は

新年を迎え、気持ち新たにしているこの頃です。とはいえ、いつも年末年始もどこかで仕事をしていますので、完全オフとはいかないところが悲しいところではあります。まあ、この仕事を選んだ以上は仕方の無いところでしょうが。しかし、昨年末は風邪の患者さんも少なかったようです。実際、日赤でも入院患者は少なかったようです。気候がよかったので、風邪をひくお子さんが少なかったのではないでしょうか。ここにも温暖化の影響があるのでしょうか。そうはいっても、例年1月中旬からインフルエンザが流行してきますので、そうなるとまた外来が忙しくなってきますが、さて今年はどうなのでしょうか。


そして、いよいよHibワクチンの接種を開始しました。昨年末も熊本の某病院で2歳のお子さんがHib髄膜炎を発症したようです。ワクチンさえ接種していれば罹患することはなかったのではないでしょうか。全国で毎年600人程度の患者発生がありますので、少しでも減少すれば嬉しい事です。幸い、熊本が全国で最もワクチン予約数が多いと聞いています。熊本が全国のモデルになってくれたらいいですね。そしてHib感染症が減少すれば、さらに抗生剤の使用も減って、それが耐性菌の減少につながっていくのを願うばかりです。


将来的には、今後もっと多くのワクチンが発売されることになっていくと予想されます。そうなると、病気の患者さんの受診も少なくなっていくのではないでしょうか。ポリオも不活化ワクチンが開発中で、将来的には注射での接種に変わっていくでしょう。しかし、日本ではHibワクチンがそうであったように、新しいワクチンが認可されるまでにはかなりの時間を要する事が予想されますので、外来の状況もすぐに変わるのは期待出来そうにありません。しかし、Hibワクチンの登場は一歩前進ではないかと思います。


当院は、昨年から2診体制にしました。試行錯誤の1年で不手際もあったと思いますが、おおむね待ち時間の短縮にはなったのではと思います。予約制の導入も検討しましたが、それなりに予約制も問題があるようですので、今年もこの体制でいく予定です。おたふく風邪や水痘も昨年はかなり流行しましたので、もっと予防接種の啓蒙活動をしていかなくてはいけないとも思っております。予防接種の同時接種もHibワクチンから始めました。その他のワクチンも行政に働きかけ、出来るだけ早期に同時接種が出来るようにしたいと思っています。


病気で苦しむ子供達が、少しでも早く元気になるようにお手伝いできればと思います。どうぞ、今年もよろしくお願いします。


【2009年1月】
よしもと小児科 吉本寿美

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