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第159話 縁とは不思議なものです

小児科医のつぶやき|第159話 縁とは不思議なものです

 大変な状況が続いている昨今ですが、コロナの状況はワクチン効果もあり少しずつ好転の兆しが見えてきたようにも思います。但しリバウンドなどの影響もあり、まだまだこの先の状況は不透明ですが、早く日常が戻ってくることを願っています。ご存知のように、小児科も感染症の減少により大変な状況が続いています。しかし、綱渡り状態ではありますが何とか続けて来られたのは、かかりつけのお子さんが信頼して受診してくれるお陰だと思っています。改めてこの場を借りて感謝申し上げます。  


 考えてみれば、当院を受診していただくのもまさしくご縁です。残念ながらその後ご縁が無くなる場合もありますが、新しくご縁が続く場合も少なくありません。振り返ってみると、当院が地元のこの土地に開業したというのも実は不思議なご縁があってのことです。当時開業のために場所探しに奔走していましたが、たまたま両親の知り合いの方の土地があるということで現在の場所を紹介していただきました。これから人口増加が見込まれるということもあって、場所はすんなりと決まったのですがさて何から取りかかればいいのか、全く見当もつかない状態でした。ところが、これまた偶然ですが弟の知り合いの方に建設会社の社長さんがいらっしゃいまして、クリニックの建築もかなり手掛けているとのことでしたので、運よく紹介していただきました。偶然が重なったお陰で、その後開業まではさほど問題なく進んでいきました。    


 ところが、開業したら最初からうまくいくはずなどありません。開院当初は当然ながら患者さんが来ることもなく、開業にはよくある労使関係のトラブルも発生しました。まあ、これは開業された先生方が必ず通過する過程ですので、自分もそんなもんなのでしょうと思っていました。それでも、同級生が子どもを連れて来てくれたり、自分が市民病院で受け持った赤ちゃんが大きくなって受診したりと、不思議なご縁で少しずつ患者さんも増えていきました。最近でも、受診されたら保護者の方が知り合いの知り合いだったりとか、知り合いが紹介してくれて受診していただいたりとか、ご縁に生かされている感があります。先月も、とあるお婆ちゃんがいきなり話しかけてこられました。「先生、この子覚えていますか」と。名前を聞いてびっくりしましたがすぐにわかりました。日赤勤務時代に、溶血性尿毒症症候群という病気で自分が主治医となり、透析まで行ったお子さんでした。幸い、治療が功を奏して元気になって退院されましたが、そのお子さんがお母さんとなってお子さんを連れて受診してくれたのです。時の流れを感じましたが、小児科冥利に尽きます。  


 ご存知のように、熊本のプロスポーツの応援も少しだけやっていますが、これまた不思議なご縁から始まりました。そして、時々選手がお父さんとしてお子さんを連れて受診されることもあります。移籍や引退などもありますのでずっと熊本に住むというわけにはいきませんが、その後も仲良くさせていただいている選手も少なくありません。開業していなければ話すこともなかったような選手と繋がっているのも、何かの縁だと思っています。


 人というのは決して一人では生きていくことは出来ません。熊本地震の際にその事が身にしみてわかりました。改めて人は誰かに生かされているのだなという事を思い知らされました。そして今の状況も、多くの方の支えがあればこそ何とか乗り越えていけるんではないかと思っています。これからもいろいろな出会いがあって、その度に縁というのを感じることも多いのではないかと思っています。世間は狭いとはいいますが、本当に縁とは不思議なものだと感じています。    



【令和3年7月】
よしもと小児科 吉本寿美

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