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第142話 情報社会に生きる

小児科医のつぶやき|第142話 情報社会に生きる

 昨今のネット社会は便利になった一方で、情報が一人歩きしている感じもします。今やスマホで検索して調べればすぐに何でもわかる便利な時代になりました。当然のことながら、医療のこともある程度は検索すればどう対処すればいいのかとか、どういった治療がいいのかというのがたくさん出てきます。下手すれば、自分よりも多くの情報や知識をお持ちの保護者の方もいらっしゃいます。鋭い質問がくることもありますので、これからも日々勉強といったところでしょうか。    


 但し、情報というのはどうしても受け身になってしまう傾向がありますので、ある程度は選択する必要もあるでしょう。例えば、「子どもの発熱」というキーワードで検索した場合、「白血病」という病名が必ず出てきます。ですが、現場では最初から発熱のお子さんを白血病と疑うことはまずありません。最初はありふれた病気の鑑別をおこなってから、それでも違う場合には除外診断として白血病などのあまり頻度が高くない病気を考えるのが一般的です。ですから、あまり何でも調べて不安になってしまうというのはお勧めしません。絶対いいことなんか書いてありませんので、かえって心配になるだけですから検索した結果は参考程度にしておいたほうがいいでしょう。    


 病院選びも同じで、まずはネットで検索して受診されることが多くなったように思います。また口コミというのもあり、我々が食事の時に「食べログ」などで評価を見ながらお店を決めると同じような感覚で、小児科選びも行われる時代になってきたようです。当然いろんな評価がありますし、医療は人対人ですから波長が合うとか合わないとかいうのもあります。食事するお店も他の人がいいというので行ってみたら、自分には合わなかったということは普通にあります。病院も同じで、受診してみなければわからないこともあるでしょう。当院の評価は、「薬をあまり出さないからいい」というのがある一方で、「自然治癒を目指しているようだけど、薬をもっと出して欲しい」という意見もあるようで、全ての人に満足してもらうのは難しいようです。ただ、「最低限必要な処方のみで、特に不要な抗生剤の処方はしない」という当院の方針はこれからも変わることはありませんので、他のクリニックに比べれば処方する薬は少ないかとは思いますが、どうかご理解頂ければと思います。  


 最近のネット社会のおかげで、病院にはHPがありますのでこちらからのお知らせはHP上で出来るのは非常に助かっています。休診のお知らせはHPで確認出来ますし、感染症の情報も毎週チェックすることが出来ます。それを見て受診される方もいらっしゃいますので、こんな病気が流行っているのだというのは結構参考になっているようです。またネットのおかげで劇的に変わったのがインフルエンザの予約です。それまではその季節になると一日中電話が鳴りっぱなしで、職員は昼休みも電話対応しなくてはならない状況であったのを考えると、ネット予約によって電話がかかってくる頻度がかなり少なくなったという恩恵は計り知れないものがあります。いろいろな情報が以前は電話で確認するしか方法がなかったのが、ネットで確認出来るのはお互いにとってメリットだと思います。    


 最近では受診する前にネットで問診を記入してから受診をするという方法を採用されているクリニックも出てきました。今後もネットの世界はどんどん進化して、診療形態も少しずつ変わっていくのではないかと思います。ですが、診療すること自体にあまり大きな変化はないように思います。膨大な情報に踊らされることなく、うまく情報社会を利用することがクリニック側も患者側も求められる時代になってきたように思います。      



【令和2年 2月】
よしもと小児科 吉本寿美

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